当説の論点を、1−898氏の報告を踏まえた形で再度纏めて見たい。
*1−898氏の報告の資料性について
かつて大衆掲示板の2ちゃんねるに「狭山事件」と言うスレッドが存在していた。この「狭山事件」スレを1として、その後スレッドそのものは9位迄継続した。その最初のスレで、898と言う人が興味ある投稿をしていた。それは元警察官であったその人の叔父さんと言う人が語った事件の経緯が内容であった。
報告は、1−898氏の叔父さんで、当時所沢署で警備課主任に奉職していた方から聞き取りを行なったと言うもので、大きく分けて事件後の捜査状況、捜査過程で判明して来た事実関係、この叔父さん自身のそれらを踏まえた推理。この3点から構成されていた。 逆に言えば本報告を資料として取り扱う場合、明確にこれら3点を分別する事が必要であると思う。
このうち、事件後の捜査状況は、この叔父氏が実体験した事であるから、最も信用性が高いものである。捜査過程で判明して来た事実
関係については、その全てに於いて裏が取れた確実な事実では無い可能性も考慮に入れる必要がある。そして推理部分については、前二者(捜査状況と捜査で判明した事実関係)に対するこうした考慮も踏まえて、以下記したい。
なお、この投稿がされた媒体が2ちゃんねるであるから、この投稿自体が「良く出来た作り話」と言う可能性は勿論ある。この可能性に就いては、当サイトの近況告知板・2005/01/16(日) の項で、
「資料性の問題」
として少し詳しく考察をして見たのでそちらも参照願いたい。結論として、もしこの投稿が全くの作り話であったとしても(=もしこの投稿が無かったとしても)事件の背景としてこの投稿に書いてあった様な事は、充分に考えられる事である。
*次に極簡略にこの報告を要約(スレ1の954以降の部分より)
叔父氏は捜査班長の支持も得て、被害者一家をめぐる怨恨の線で捜査を進めていた。調べて見ると地区に於ける利権に関わるネタが湧くように出て来た。『河川整備事業、上下水道整備事業、宅地造成事業、道路計画による保証金などなど、どれがどの地主どのように働いているかも一目瞭然であった』。現区長である被害者父と元区長のOは対立関係にあり、Oは土建会社を営み、議員Uと懇意である。『この件を洗って行くと意外な人物が出て来た』それは自殺したOGである。
OGは被害者家族に関するある秘密を知っていたらしい。その秘密とは何なのか、それは長女Kの言葉『お母さんの事でもひどい事なのに何故善枝がこんな事に』がヒントになった。『恐らくこのことが白日の元に出れば良くても栄作さんは今の地位を追われ悪くて土地を後にしなきゃならないかもしれん。土地にとどまっても今までの生活は無理だろうからね』(その秘密の内容については書かれて
いない。恐らく全貌迄は叔父氏も掴めなかったのではないか)
それで長兄に、「事前にゆすり、脅しが無かったか?」と聞いても「そう言った事実はありません」と言うだけであった。その時の態度から察するに、これはもうOGの持っていたネタ、被害者宅の家族の秘密が漏洩する事を一番恐れていると、確信した。
1、犯人像
地区の利権に絡む被害者宅への怨恨を所持していた元区長Oと、恐らくOと利害を共にしていたであろう議員Uである。但し、具体的な計画、実行は子飼いの「仁侠系」らが行なったのかも知れない。
被害者の拉致・殺害に迄至る犯行を、実際に決行しようと決定したのがOなのかそれともUなのか、また、例えばUがそれらの決行そのものの詳細までを網羅的に知った上での犯行か、それともUの役割は「政治力」の発揮にあって、決行そのものは黙認的立場であったのか、また政治力そのものも、U独自のものであったか、それともUの背後に更なる黒幕がいて、その力量も恃んでの事であったのか、それらの詳細は様々なケースが考えられ、現時点では特定出来ない。
*実行犯
叔父氏の話には、他に愚連隊の少年A、Bと言った人物も登場して来る。Aは厳しい取り調べにも動ずる気配無くやむなく釈放、Bは窃盗の別件が出て来たので引っ張ろうとした処、惜しくも行方不明となったと言う。叔父氏はこのA、Bらを実行犯らしいと推理。そして殺害そのものはAらによる突発的なもので、その後始末をUの配下にある仁侠系のO(区別する為にO−893と表示する)に委託したのではないか、との事である。
しかし小生は後で検討するように、殺害は当初から計画的なものと見、実行犯はこのO−893(の配下の者)であると思う。勿論この際、被害者と交際のあったAなどの少年が関わっていたのかも知れない。スレ2の97での1−898氏のレスに見られるように、上のAは被害者とは小学校迄はよく遊んでいた顔見知りであるらしくこの点で利用価値があったかも知れない。
2、犯行
被害者家族の機密事項を知るに及んだOは、それを利用した犯行を計画(先に書いたように計画も実行犯らがしたかも知れないが、ここでは取り敢えず)。被害者宅を、娘の殺害を以て恫喝し、積年の遺恨を晴らすと共に、爾後利権関連から締出す事を図る。その際、家族の機密事項を元に、事件後の家族の言動を封殺。
叔父氏の推理では、「この家庭機密をネタに、先に一家への脅迫をしたが動じないので、娘の誘拐という手段を取った、殺害は突発的なものだった」というものだったが、家庭機密をネタに脅迫をして動じなかったのであれば、いっそこれをリークして、実際に「良くても今の地位を追われ悪くて土地を後に」させれば、娘の殺害という手段を取らずとも、怨恨の目的は達せられたものと思われる。 従って、ここでは、事前にこの家庭機密を知っている事を匂わせる連絡をしておき、この事で家族の言動を封じた上で、娘の拉致殺害を決行したのではないかと考える。
この場合の「家族の言動」とは=このような犯行が起これば、家族は、それが誰の仕業であるのか、ある程度は推測出来、そうした事を警察にも供述する怖れがある。それを封じると言う事である。 (長兄は事件後、推理を開陳する中で「犯人は土工ではないか」と言っていた。これは、長兄が犯人の心当たりとして、ある「土建会社」を念頭に置いていたとも考えられる。父も「犯人は我々の良く知っている者に違い無い」と)
*屍体埋没状況について
屍体にはあのような陵辱が加えてあった。
手足を縛った上に荒縄で遺体全体を捲き、下着を降ろし、後ろ向き(うつ伏せ)にして石を放り込んだ。但し、これは甲斐説のように屍体を「西武園の池」に放り込む事を想像させる偽装と言うよりは遺体を冒涜する事での遺恨の表現に思える。手口そのものは、人を殺害した後で海や湖、川など水中に重しを付けて放り込むと言った仁侠系にまま見受けられる犯行を彷佛とさせる。
水中では無く農道としたのは、
1=そこから程近い被差別部落周辺への容疑の誘導
2=早期の屍体発見
を狙ったものと見受けられる。
1については、既に他説でも指摘されている通り。まずく行っても従犯OGへの容疑の集中が期待される。
2については、殺害そのものの実施を早期に被害者宅に知らしめる事である。動機を怨恨に置き、殺害する事で被害者宅を恐怖させる事が目的とするならば、殺害の事実は、早期に被害者宅に知らしめる事が肝要であるからである。
埋没場所が農道であったと言う事によっても、早期発見を狙ったと言えると思う。農道のような、ふだん踏み固められた場所を掘削し埋め戻せば、どのように上手く埋没したとしても、その痕跡は明白とならざるを得ない。この事(早期発見)を裏付ける事実は芋穴に置かれたビニル風呂敷と棒である。屍体発見阻止を狙ったのならばやはりあのような物を埋没地点の付近に放置するのは矛盾する。
他方、屍体は90センチ近い深度の埋没であり、匂い消しと見られる茶葉を埋没してあった。穴の深さについては、そのような深さにしたのは屍体発見阻止の目的とも言われたが、農道を掘り返して埋没した時点で、穴の深浅に関わり無く、そのような場所を掘り返す事により、埋没の痕跡が明白となる事は、明白であろう。であるからこの「深度」を以て、「屍体発見阻止」を目的とする事は認めにくい。茶葉については、逆に匂い消し以外に、それを蒔く用途が考えにくい。
では穴の深度と茶葉の存在をどのように考えるかと言えば、これも犯人の狡猾な策略と見られる。玉石の存在と共に、これらは、「身内犯人説」の根拠ともなっていた=つまり、深く埋没して茶葉を共に埋めておく事により、野犬などが掘り返しての遺体の損傷を防ぐと共に、玉石は遺体頭部へのスコップの直撃を防止する。このような事に配慮するのは身内であると言う説であった。つまり犯人は、身内なのではなく、身内にも一定の疑いがかかる事をも、期待しての工作と思われるわけである。
現にそうした疑いも掛けられ、それを否定する事は言えても、詳細は語れないという状況に陥った。
*なおスレ3では入曽歴3年氏が事件の背景として概略次のような報告を
されていた。→詳細はスレ3の415〜
当時農地への水利事業が狭山市主導で進められており各地の区長も計画
に参加していた。それが農水省主導により県が計画推進することに計画
が大きく変更された。
県は浦和市にある大手建設会社に工事を依頼、そして大手は狭山市内の
工事については入間川にあったKという土建会社に工事を依頼した。そ
の工事と予算をKに持ってきたのが内山(仮名)という市会議員であり
工事の規模は当時の価格で六千万円ほどであったといわれている。当初
地元の小さな土建会社が各地域で3分割ほど工事を受注し施工される筈
が特定の1社のみが工事を請け負う形となった。
地元の、とりわけ責任のある区長らは反発した。しかし時期が経つにつ
れ工事は少しずつ計画に乗っていったが、しかし最後まで工事に反対し
ていたのが被害者の父であった。
入間川のK社は、あまりに反対が続くと県が工事反対に考慮して計画を
変更するかも知れない為に焦躁し、内山議員に泣きついたのではないだ
ろうか。内山議員にしても自分のマージンが削られる事になるかもしれ
ないので何かしら打つ手を考える必要があったのでは、と。 |